2010年8月2日月曜日
桜庵・蕎麦セッション
平成22年7月14日
下井草の住宅街にある友人宅で「桜庵・蕎麦セッション」と題した蕎麦会を行った。
発端は、遡ること昨年の9月、当レーベル「TEOREMA」第2弾となる民謡の木津茂理のアルバム「Japanese Voice」のジャケット撮影のときのこと。
木津のお父様の実家である南魚沼の田んぼの前でロケしたいという本人の希望で撮影に行った際、木津のスタイリストという触れ込みで現れた高遠彩子というモデルのような女性が、近々蕎麦本を出版する予定だという話しから始まった。
その文章の一部をデザイナーの北川氏がインターネットで探し、なかなか凄いです、といって感心していたら、今度はその高遠さんが、実は自分は歌手だと言い出したのだ。
なんだか正体不明な女性だが、ミュージシャンで蕎麦本を出したというなら山下洋輔さんの名を知らない筈は無いだろう、と僕が言うと、はいお名前は、という返事だった。
そんなこんなのうえ、山下さんと高遠さんを引き合わせる機会ができ、ある日蕎麦本繋がりでこの二人が蕎麦を食した帰り際に、山下さんが咄嗟に、一声唄ってみてよ、と言ったら、突然この世のものとも思えぬ超高周波ヴォイスで唄いだし、同席した者全員がぶっ倒れたということだ。
それで、あらためて高遠ヴォイスと山下フリー・ピアノのお手合わせをしつつその後蕎麦を食おうという山下さんの提案があり、それから何度か僕も含めて一緒に蕎麦を食する機会があった。
一方、更に遡ること6年程前、僕の高校の友人新田くんが知人の誘いで蕎麦打ちを始めていた。彼はこれが嵩じて今や「桜庵」という暖簾まで作り、自ら蕎麦教室を始めて蕎麦打ちを教えている。
しかも、彼は数年前に家の敷地に洒落た離れ家を作り、そこにはピアノが置いてあるのだ。
これは願っても無い良い機会と思い、これまで散々山下さんにご馳走になったお礼にこの新田の離れ家で蕎麦会をやりつつ、ついでに山下さんと高遠さんのフリー・セッションを聴かせてもらおうということを企てた。
きっかけとなった木津さんにも声を掛けたら、何とこの日が彼女の誕生日とのこと。それを聞いた津軽三味線の澤田勝秋師匠も、おらも行ぐ、といって参加してくれることになった。
当日は、上記の山下洋輔さん、澤田師匠、木津茂理さん、北川デザイナー、新田夫妻、彼らの長女とその長男、夫人のお父様、夫人のお姉様、僕と女房、我々の長女と次女、長女の旦那、そして蕎麦打ちの先輩の海野さん、助っ人の又木さん、そして当社の篠原という大人数。
新田最近の御薦めの蕎麦刺を皮切りに、蕎麦がき、蕎麦サラダと続き、2種類の特性蕎麦の蕎麦三昧。
東京近郊のみならずあらゆる場所の名だたる蕎麦屋を知っていて、蕎麦に関する薀蓄は誰にも負けない高遠さんの解説など聞きつつ、舌鼓を打つ。
そして蕎麦以上に盛り上がったのは、山下さんの木津さんへの「HAPPY BIRTHDAY」のソロ・ピアノから始まった大セッション。
その返歌のごとく、木津さん自らの寿ぎの唄と太鼓そして師匠の唄と津軽三味線が入りユニット「つるとかめ」のオン・ステージ。
今度は山下さんのピアノに高遠のフリー・ヴォーカルが絡む。
更に澤田師匠が加わるジャム・セッション。
最後は東京音頭でみんな立ち上がって踊りまくるという大団円でお開き。
いやー、なんとも贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
また第2弾という声もチラホラ。
乞うご期待。
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